IPO投資

IPOの抽選方法はどれがおすすめ?抽選確率を上げる賢い買い方をプロが全解説

IPOの投資で利益を出すために

「IPOの抽選方法はどれが当たりやすい?」

「抽選確率を上げるためにはどうすれば良い?」

「IPO投資を確実にするための方法を知りたい!」

と気になりませんか?

日々数億円の取引を10年間してきた筆者としては、「申込さえしておけば、いつかは当たる」というような単純なものではありません

抽選方法の特徴を知らずに応募したせいで、なかなか当選しないという原因もあります。

この記事ではプロである筆者が

  • 抽選方法の種類とおすすめの証券会社
  • 当選確率を上げるポイント
  • 抽選なしでIPO投資をする裏技

を紹介していきます。

初心者にもわかりやすく紹介しますので「投資で成功したい!」という方は必ず一読してください。

それでは早速、IPOの3つの抽選方法から説明します。

IPOの3つの抽選方法とおすすめ

IPOは、証券会社ごとに抽選方法が決まっていて、その方法は大きく3つに分けられます。

それは、

  • 完全平等抽選
  • 資金比例抽選
  • ポイント制・ステージ制による抽選

の3つです。

それぞれの方法について、解説します。

抽選方法1:完全平等抽選

誰もが平等に当選する確率があるのが、完全平等抽選です。

「完全」とついているだけあって、100%平等な抽選をしています。

この場合、平等というのは1口座につき1票だけ当選する権利があることを指しています。

当選確率は、口座を開設してからの期間や預けている資金、取引量などに左右されません。

大量の資金で長年取引している投資家も、口座開設したばかりの初心者も一緒です。

これまでの取引状況等は一切考慮されず、皆、当選確率は同じになります。

この方法は、マネックス証券やGMOクリック証券などが採用しています。

>マネックス証券はこちら

>GMOクリック証券はこちら

抽選方法2:資金比例抽選

投資資金の多い人が有利になるのが、資金比例抽選です。

資金比例抽選は、資金量に応じて何口でも申し込むことができます

例えば、1口申し込むのに100万円必要なIPOがあったとします。

その場合、1口しか申し込めない資金100万円の人よりも、2口申し込める200万円の資金の人が有利になります。

つまり、申し込むための資金が多ければ多いほど、当選確率も高くなるのです。

そのため、この例だと、100万円よりは200万円、200万円よりは300万円の資金を持つ人の方が有利になります。

さすがに、人気が集中するIPOの場合は、億単位のお金で申し込まないと当選は厳しいかもしれません。

ですが、人気があまり高くないIPOの場合は、複数口当選することもあり得るでしょう。

なお、この方式を採用している証券会社は、楽天証券やSMBC日興証券などです。

>楽天証券はこちら

>SMBC日興証券はこちら

抽選方法3:ポイント制・ステージ制による抽選

3つ目の抽選方式は、ポイント制やステージ制です。

証券会社に預けている資金の残高や、支払った手数料の金額によって当選確率が変化するのがこの方式です。

そのため、取引を何度もして手数料を多く支払っている人ほど有利になります。

このことから、取引回数が多い人はこの方式で抽選している証券会社を選ぶと有利になるでしょう。

なお、この方式を採用している証券会社は、SMBC日興証券や岡三オンライン証券などです。

また、SBI証券の抽選もこれに一部当てはまります。

というのも、SBI証券では、「IPOチャレンジポイント」という抽選方式を採用しているからです。

「IPOチャレンジポイント」は、IPOの抽選に落選すると1ポイントずつ加算されていきます。

そのポイントを貯めておくことで、次回以降のIPOに使うことができるのです。

そうやってポイントを貯めることで、当選確率を上げられます

このポイントは、多ければ多いほど当選確率が高くなります。

つまり、応募を重ねるほどポイントが貯まり、当選確率が高くなっていくということになります。

なお、当選しなければポイントは返還されます。

また、このポイントは、期間限定のプレゼントキャンペーンが実施されることもあります。

そのキャンペーンに参加することで、普段の何倍ものポイントを得られるのも魅力と言えるでしょう。

>SBI証券はこちら

ここまで読み、「色々な抽選方法があるけど、どんな人に向いているの?」と思う人もいるでしょう。

そこで、次にこのことを説明します。

資金が少ない人や取引実績の少ない初心者は、完全平等抽選がおすすめ!

投資資金にそれほど余裕がない場合は、完全平等抽選がおすすめです。

完全平等抽選の場合は、1人につき1票しか応募できません。

当選確率は誰でも同じになるので、資金が少なくても不利にはならないのです。

また、完全平等抽選の場合、抽選の際に取引実績を考慮することもありません。

つまり、取引実績の少ない株式投資初心者にとって有利になります。

なぜなら、取引量の多い人と同じ土俵で戦えるからです。

また、預けている資金の額で当選確率が変わることもありません

このように、完全平等抽選では、どんな人でも同じ条件で平等に抽選されます。

そのため、資金が少ない人や株式投資初心者におすすめです。

なお、完全平等抽選を採用しているのは、

です。

資金豊富な人は、資金比例抽選がおすすめ!

資金を豊富に持っている場合は、資金比例抽選がおすすめです。

この方式では、資金が許す限りIPOに複数口で応募することができます

例えば、1単元(つまり、100株)で100万円のIPOに応募するとします。

その場合、1,000万円の資金で応募すれば、10口応募できることになります。

つまり、1口しか応募していない人の10倍当選しやすくなるということです。

つまり、「IPOにかけられるお金の多い人」がこの方法に向いていると言えるのです。

完全平等抽選の場合は、資金がどれだけあっても1人につき1票しか応募できません。

それに比べてこの方法であれば、資金量に応じて当選確率を上げられます。

資金比例抽選は、言ってしまえば、「お金にものを言わせることができる」方法なのです。

だからこそ、資金量が豊富で複数口の応募できるのならば、この方法がおすすめとなります。

なお、資金比例抽選を採用しているのは、

です。

このように、抽選方法によって有利になるケース、不利になるケースは異なります。

それを踏まえた上で抽選に臨むわけですが、そもそもIPOの当選確率はどれくらいなのでしょうか?

次に、このことについて説明します。

IPOの抽選に当たる確率は1%~2%程度

IPOの当選確率がどれくらいかご存知でしょうか?

実は、当選確率は1%から2%程度といわれています。

残りの98%から99%は、外れてしまうのです。

筆者は以前、仕事で大手証券会社のIPO担当者だった方にIPOの当選確率を訊いたことがあります。

それによれば、正確に算出したことはないが、大体1、2%程度だろうということでした。

もちろん、IPOがすべてこの当選確率という訳ではありません

中には人気のある銘柄や、不人気な銘柄もあります。

それを踏まえた総合的な当選確率が、1%から2%ということです。

※当選確率については「【経験則】IPOの当選確率1%~2%程度。抽選なくIPO投資する方法とは」をご覧ください

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当然、人気の銘柄であれば当選率は低くなり、不人気な場合の当選確率は高くなるでしょう。

しかし、全体的には当たりにくいということが分かります。

例えば、2019年に開催されたIPOは全部で86件でした(Tokyo PRO Marketを除く)。

そのすべてに申し込んでも、当選確率が1%の場合は0.86件しか当選しません。

つまり、1件当選するかどうか、ということです。

たとえ2%であっても、1.72件しか当選しません。

つまり、86件中1件から2件ほどしか当選しないことになるのです。

ただし、これはあくまでも完全平等抽選方式を採用している証券会社で応募した場合の話です。

実際には、比例抽選方式やステージ制・ポイント制を採用しているところもあります。

これらの方式を利用して申し込めば、当選確率はもっと上がる可能性があるでしょう。

さて、ここまでIPOの抽選方式や当選確率について説明してきました。

抽選方式や当選確率などの基礎知識が分かったとはいえ、やはり気になるのは当選するためのコツです。

そこで次に、このことについて説明します。

IPOの抽選に当たらない!当選確率を上げるためのコツ7つ

IPOに何回も応募しているのに、中々当選しないとお悩みの方も多いでしょう。

ここでは、どうやったら当選確率を高くできるのか、そのコツについて紹介します。

IPOで当選確率を上げるためのコツは、7つあります。

それは、

  • 主幹事証券会社と複数の幹事証券会社に申し込む
  • 資金を考慮して証券会社を選ぶ
  • 口座開設数の少ない証券会社から申し込む
  • 委託幹事、大手証券会社のグループ証券会社から申し込む
  • 資金ナシでも申し込める証券会社を優先的に選ぶ
  • 後期型の証券会社を利用し、IPOの抽選スケジュールの違いを活用する
  • 家族がいるなら、家族全員で申し込む

です。

それぞれについて説明します。

コツ1:主幹事証券会社と複数の幹事証券会社に申し込む

当選確率を高くするためには、複数の証券会社に申し込むことが大切です。

しかし、「どこの証券会社でもいい」という訳ではありません。

主幹事証券会社と複数の幹事証券会社に口座開設して申し込む必要があります。

なぜなら、主幹事証券会社はIPOの割当株数が圧倒的に多いからです。

また、幹事証券会社はそれに次いで多いです。

割当数が多ければ、それだけ当選しやすくなるでしょう。

そのため、主幹事証券会社からIPOに申し込んだ方が当選確率は高くなります。

とはいえ、主幹事や幹事になる証券会社は常に同じという訳ではありません

ただし、その条件に当てはまる証券会社は、ある程度決まっています。

こちらの記事「【ファンド業務女子が教える】IPOが当たらない理由と初心者ができる2つの方法」でこのことについて説明していますので、ぜひご覧ください。

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主幹事証券会社と幹事証券会社とでは、どのくらい割当株数が異なるのでしょうか?

筆者は以前、仕事で某大手証券会社のIPO担当者から、このことについて教えてもらったことがあります。

その人によると、実に8割から9割に当たる分が、主幹事証券会社に割り当てられるということです。

そのため、IPOで当選確率を上げるためには、主幹事会社からIPOに申し込むことが非常に重要なのです。

コツ2:自分の資金を考慮して、証券会社を選ぼう

資金が多い人が有利になる資金比例抽選に、少ない資金で参加しても当選確率は低くなります。

また、資金が豊富なのに完全平等抽選に参加しても、資金の多さを活かすことができません。

大切なのは、自分の資金を考慮した上で、それに合った抽選方法を実施する証券会社を選ぶことです。

完全平等抽選では、証券会社に預けている資金の額や取引実績などは関係ありません

あくまでも、1人1票制での抽選が行われます。

つまり、資金が100万円でも1億円でも、当選確率は平等なのです。

この方式は、新たに口座を開設した人や資金が少ない人にとって有利になります。

取引実績や資金によるハンデを負うことがないので、不利な点が無くなるからです。

反対に、豊富な資金があるなら、資金比例抽選の方が有利になります。

この方法では、応募口数と票数が比例します。

つまり、資金1億円の人は、100万円の人の100倍の口数での応募ができるわけです。

このような違いがあるので、証券会社を選ぶ際には自分の資金についてよく考えて選びましょう。

コツ3:口座開設数の少ない証券会社からの申し込みは必須!

IPO抽選に参加するためには、その証券会社に口座を開設している必要があります。

口座開設した証券会社の口座数が少なければ、IPOの参加者も少なくなります。

つまり、それだけライバルが少なくなる、ということです。

例えば、割当株数と抽選方式が同じ会社が2社あったとします。

一見すると、どちらも当選確率は同じに見えるでしょう。

しかし、口座開設数は、一方が10万口座、他方が20万口座だとするとどうでしょうか?

その場合、10万口座の会社から申し込んだ方が、20万口座の会社の2倍当選しやすいということになります。

当選確率を高くしたいのであれば、なるべく口座開設数が少ない証券会社を選ぶようにしましょう。

コツ4:委託幹事、大手証券会社のグループ証券会社からの申し込みをしよう!

証券会社の中でもおすすめなのが、委託幹事になっている証券会社です。

なぜおすすめなのかといえば、気付かれにくく穴場となることが多いからです。

委託幹事というのは、主幹事会社や幹事会社からIPOを委託された証券会社のことを言います。

IPOの目論見書には、主幹事会社や幹事会社が記載されています。

しかし、委託幹事会社の場合は目論見書に記載されていません

また、IPOの告知のタイミングも遅く、ブックビルディング期間が始まってから告知することがあります。

大々的に告知することも少ないため、申し込み数も少なくなりがちです。

委託幹事会社では、多くの場合、告知はホームページ上、あるいは会員専用画面だけで密かに行われます。

そのせいで、元々口座を開設していないと気付きません。

口座を保有していても、頻繁にチェックしていなければ気付かない可能性もあります。

こうした事情から、委託幹事の場合は主幹事会社や幹事会社よりも競争率が低くなりやすいのです。

また、このような会社には、中堅の証券会社が多いのも特徴です。

中堅の証券会社は大手証券に比べて口座開設数が少ないので、競争相手も少なくなります。

その点も、当選確率が高くなる一因となっています。

さらに、大手証券会社のグループ会社もおすすめです。

その会社が主幹事にならなくても、グループ会社である大手証券会社が主幹事になることがあります。

その時に、IPOがグループ会社に回ってくるケースがあるのです。

そのため、大手証券会社のグループ会社は、意外にも年間のIPO取扱件数は多くなります。

それにもかかわらず、大手証券会社と比較して口座数が少ないので、ライバルも少ないのです。

このような理由から、大手証券のグループ会社からの申し込みも、おすすめです。

なお、委託幹事になる会社には、

が挙げられます。

また、大手証券会社のグループ会社には、

が挙げられます。

コツ5:資金ナシでも申し込める証券会社を優先的に選ぼう!

IPOに申し込む際は、主幹事会社やすべての幹事会社から申し込むのが理想です。

しかし、そのためにはかなりの資金が必要となります。

なぜなら、前受金が必要となる証券会社があるからです。

IPOでは1単元、つまり100株単位での申し込みが基本となります。

そうなると、例えば1株1,000円だったとしたら10万円の資金が必要になってしまいます。

合計10社に申し込むとして、そのすべてで資金が拘束されるとしたら、合計で100万円必要です。

この金額は、資金が少ない人にとってはかなり厳しいのではないでしょうか。

さらに、ほかのIPOにも申し込みたいと思った場合、そちらでも資金が必要になります。

そうなると、資金が足りなくなるかもしれません。

そんな事態を防ぐためにも、資金量に応じて申し込む証券会社を選ぶようにしましょう。

資金量の少ない人がIPOに申し込む際は、前受金不要の会社を優先すべきです。

なぜなら、資金量が少ないと、たくさんの証券会社からIPOに申し込むのが困難だからです。

そのため、まずは前受金不要の証券会社から優先して申し込みましょう。

そのうえで、前受金が必要な証券会社については、慎重に判断して申し込みます。

まずは、それぞれの抽選方式、口座開設数、抽選スケジュールなどを確認してください。

それを考慮したうえで、何社から申し込むことができるのか判断しましょう。

コツ6:後期型の証券会社を利用し、IPOの抽選スケジュールの違いを有利に活用!

証券会社の中には、後期型といわれるIPOスケジュールの遅い会社があります。

抽選タイミングの遅い後期型の証券会社を利用することで、IPOを有利に進めることができるでしょう。

通常、IPOでは先に抽選を行い、当選した人が購入申し込みの手続きをします。

しかし、後期型の場合は、購入申し込みが完了してから抽選が行われます

そのため、抽選の日程が、後期型以外の証券会社より1週間近く遅くなることもあるのです。

その時差を利用することで、IPO申し込みの際の資金効率を高めることができます。

IPO申し込みの際の資金効率を高める方法について、具体的に説明します。

まずは、通常の抽選を行う証券会社から先にIPOに申し込んでしまいます。

そこで落選したら、拘束されていた資金を引き出しましょう。

そして、後期型の証券会社の口座に資金移動してしまうのです。

そうすることで、1回分の資金で2回の申し込みができるようになります。

この例のように資金効率を高められるのが、後期型の証券会社の利点といえるでしょう。

主幹事証券会社と全ての幹事証券会社用にそれぞれ資金を用意するのは、資金が少ないと難しいです。

だからこそ、前に説明した前受金不要の証券会社は、資金の少ない人にとって有利になります。

なぜなら、事前に資金を用意しなくても抽選に参加でき、当選した場合にのみ資金が必要となるからです。

そのため、落選した場合は、他の証券会社にすぐに資金を移動させてIPOに参加できます

後期型の証券会社も、これと同じです。

抽選時期が遅いので、個別に資金を用意しなくても落選した証券会社の資金を使い回しできるのです。

そのため、資金が少ない場合は資金効率を上げて抽選に参加できます。

コツ7:家族がいるなら、家族全員で申し込もう!

当然のことながら、申込口数が増えれば当選確率は増えます。

そこで、家族がいるのであれば家族分の証券口座を開設してしまいましょう。

4人家族なら、それぞれの口座から申し込むだけで当選確率が1人の時の4倍になります。

ただし、資金が拘束される証券口座の場合は、それぞれに資金を用意する必要があります。

それが難しい場合は、事前の資金拘束がない証券会社か、後期型の証券会社から申し込みましょう。

口座を開設するだけなら、無料でできます。

家族の人数の分だけ、当選確率は確実にアップするでしょう。

ここまで、当選確率を上げるためのコツを解説しました。

より深く知りたい方は「【当選確率が上がる】IPOでおすすめの証券会社ランキングと選び方」もご覧ください。

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【当選確率が上がる】IPOでおすすめの証券会社ランキングと選び方

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次に、IPOの抽選対象外について説明します。

聞きなれない言葉かもしれませんが、抽選対象外とはいったい何なのでしょうか?

IPOで抽選対象外になることはあるの?

IPOでは、当選や補欠当選、落選以外に「抽選対象外」というケースがあります。

抽選対象外とは、どのようなケースなのでしょうか?

このことについて、詳しく説明します。

IPOでは、抽選対象外になることがある

IPOの抽選結果には、当選や落選、また、補欠当選があります。

しかし、実はIPOでは、抽選を受けることができない「抽選対象外」というケースもあるのです。

そもそも「抽選を受けることができない」というのはどういうことでしょうか?

落選でもなく、抽選の土俵に上がることすらできないわけです。

実は、そうなってしまうのには、ブックビルディングの申告価格に原因があります

ブックビルディングでは、仮条件の範囲内で購入価格を申告します。

しかし、決定した公募価格によっては、申告価格がそれ未満になってしまうことがあるのです。

そうなると、どの証券会社であってもIPOの「抽選対象外」として扱われてしまいます。

これがどういうことか、分かりやすく説明します。

例えば、IPOの仮条件が1,500円から2,000円となっていたとします。

そのIPOに、申告価格を1,700円として応募したとします。

そして、公募価格は1,800円に決定したとします。

この場合、1,800円未満の価格での申し込みは全て抽選対象外になってしまいます。

つまり、1,700円で応募した上記の例の場合、抽選対象外になるということです。

もちろん、1,800円以上であれば、1,800円はもちろん、1,900円でも2,000円でも抽選対象外となることはありません。

このように、ブックビルディングの際の申告価格が原因で、抽選対象外になるケースがあります

しかし、SBU証券では、それ以外にも抽選対象外となることがあるのです。

次に、このことについて説明します。

SBI証券で、抽選対象外になるのはこんなケース

SBI証券では、ブックビルディングの際の申告価格以外のことが原因で、抽選対象外になることがあります。

それは、資金が不足している場合です。

SBI証券では、抽選時に買付余力が不足していると、抽選対象外になってしまいます。

具体的に、どのような場合に買付余力が不足するのか説明します。

SBI証券では、抽選を行う際に口座の買い付け余力を確認しています。

なぜなら、SBI証券のIPOでは、抽選日に資金を拘束するからです。

ブックビルディングから抽選日までの間に株などの取引を行うと、IPOの買付資金が不足することがあります。

そうなると、抽選に当選したとしても、IPO株を買うことはできません。

このような場合に、SBI証券では抽選対象外にしてしまうのです。

抽選対象外にならないためにも、株の取引の際、口座残高には十分気をつけましょう

ブックビルディングに参加した時から抽選日までの間に株などの取引をした場合は、注意してください。

ここまで、IPOの抽選と当選するためのコツなどについて解説してきました。

抽選ありきのIPOですが、できれば抽選なしでIPO銘柄を取引したいと思いませんか?

最後に抽選なしでIPO銘柄を取引する方法を説明します。

抽選なしでIPO銘柄を取引するには

IPO銘柄が公募価格で買えるかどうかは、抽選結果に左右されます。

どんなに儲けやすいとはいっても、抽選結果次第なのが、IPOにおける最大のデメリットです。

そのため、できれば抽選なしでIPO銘柄を取引したいと考える人は多いのではないでしょうか?

抽選なしでIPO銘柄を取引するには、どのような方法があるでしょうか?

実はそのための方法には

  • 億越えの資産を保有する
  • セカンダリー投資にチャレンジする

の2つがあります。

それぞれについて説明します。

方法1:億越えの資産を保有する

資産家といわれるほど資金が潤沢になると、IPOにも当選しやすくなります。

資金比例方式のIPOに応募した際に有利というのもありますが、それだけではありません。

大手証券会社など、主幹事会社になる会社では、取引実績も重視します。

具体的には、どういうことなのでしょうか?

大手証券会社では、取引実績が豊富な資産家の顧客に対しては、IPOの当選確率を優遇します。

その会社で販売している投資信託等の商品をよく購入している人は、特にチャンスです。

このような条件を満たしていると、営業マンから声を掛けられることがあるからです。

ただし、預けている資産が数百万円から数千万円程度では話になりません

いくら取引量を増やしても、IPOで特別扱いをしてくれることはないでしょう。

ここで重要なのは「資産家である」ことです。

そのため、このような優遇をされるのは、最低でも、億単位の資金を預けている富裕層に限られます

資産家かつ取引実績の多い人に対し、IPO抽選の優遇を行うのです。

それほどの資金を預けている一般の投資家はなかなかいないので、ハードルはかなり高いです。

いくら優遇されるとは言っても、そうそう真似はできないでしょう。

方法2:セカンダリー投資にチャレンジする

誰でもできる、抽選なしでIPO銘柄に投資する方法に、セカンダリー投資があります。

IPO投資といえば、一般的には、「公募価格で買い初値で売る」プライマリー投資のことを言います。

プライマリー投資を行うには、抽選に当選することが必須です。

ですが、この部分のハードルが高すぎるのが問題と言えます。

そこで注目したいのが、セカンダリー投資です。

セカンダリー投資は、抽選に落選した際のいわば二の矢であると言えます。

セカンダリー投資では、IPO銘柄が上場した際に、それを初値で買います。

上場後に買うので、当然抽選はありません

上場した後に買うことについて、「値上がりするの?」と不安に思う人もいるでしょう。

ですが、実際には、初値からさらに値上がりする銘柄も珍しくありません。

セカンダリー投資では、そのような銘柄を狙って投資するのが基本です。

銘柄選びのコツさえつかめれば、セカンダリー投資でも値上がり益を十分に狙えます

そうなると、プライマリー投資よりも確実に利益を狙うことができるのです。

しかも、セカンダリー投資には抽選がないため、投資の機会が必然的に増えます

そのため、筆者としては、IPOのプライマリー投資よりもセカンダリー投資の方をおすすめします。

セカンダリー投資の場合、通常の株式投資とやり方はあまり変わりません。

ただし、銘柄選びに関しては少々コツが必要となります。

具体的な方法に関しては、「抽選なしでIPO投資できるセカンダリー投資とは?特徴や具体的な手順の全て」で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

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抽選なしでIPO投資できるセカンダリー投資とは?特徴や具体的な手順の全て

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また、セカンダリー投資の銘柄選びに関しては、「【銘柄選びが重要】セカンダリー投資で勝ちやすい銘柄の特徴について解説」で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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【銘柄選びが重要】セカンダリー投資で勝ちやすい銘柄の特徴について解説

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この2つのリンク先の記事を読んで、セカンダリー投資の基本や銘柄選びの基本を身に付けましょう。

IPOは、当選確率が低いので、当たらなくて当然なのです。

抽選に外れたからといって、気落ちする必要はありません。

その場合は、セカンダリー投資で利益獲得を狙いましょう

まとめ

IPO投資は勝率が高く、大きな利益を得る可能性があることから、多くの投資家が参加します。

多くの人が参加するということは、当選する可能性もそれだけ低くなるということです。

当選する可能性を高くするには、可能な限りの工夫をするべきでしょう。

しかし、できることをすべてやったとしても、当選確率が劇的に高くなるものではありません。

そのため、IPOでは、セカンダリー投資にもチャレンジすることをおすすめします。

利益を出せる投資家になるためには、投資機会を広げることがまずは大切です。

そのためにも、色々な手法を知る必要があります。

IPOでは、まずはプライマリー投資ができるように当選確率を上げる工夫をしましょう。

そして、落選した後はすぐにセカンダリー投資に切り替えるようにしましょう。

こうして、利益が得られるチャンスを増やすことが、勝ち組投資家になるためには大切なのです。

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