IPO投資

ブックビルディングとは?意味や有利に参加するテクニックを分かりやすく解説

証券会社のIPOページを見た時に必ず目にする「ブックビルディング」という言葉。

「ブックビルディングって何?」

と思いながらもそこまで深く考えずに来た人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、

「ブックビルディングって何?」

という人はもちろん、

「ブックビルディングって何のために行われているの?」
「ブックビルディングって重要なの?」
「ブックビルディングでしなければならないことってあるの?」

という人にも分かるよう、ブックビルディングについて深堀りしました

筆者が普段、ファンド業務として数億円の取引をしていますが「ブックビルディング」について初めて知ったのは、証券会社時代です。

説明が回りくどく難解なせいもあったのですが、身近でない分イメージが把握しづらかったのです。

今回の記事では、IPOのことがよく分からない人でもブックビルディングの流れが把握できるよう説明しました

また、どういう目的で行われているのか、ということについても解説しています。

株の取引においてルールを知らないことは致命的です。

必ずこの記事で理解を深めてください。

Contents

IPO株を買うために参加必須の「ブックビルディング」とは?

IPO投資を行う際に必ず目にするのが「ブックビルディング」という言葉です。

ブックビルディングとはいったい何を意味しているのでしょうか?

ブックビルディングとはいったい何なのか、さっそく解説します。

ブックビルディングとは「公募価格の決定方法」

ブックビルディングとは公募価格の決定方法のことで「需要申告」とも言います。

IPOでは通常「ブックビルディング」と呼びますが、正式名称は「ブックビルディング方式」です。

このブックビルディングがどのように行われているのか、そこに至るまでの流れを含めて説明します。

新規上場する会社の株は、既に上場している会社の株とは違い、まだ株価が決まっていません

そこで、新規上場する会社の主幹事証券会社が、機関投資家にまずはヒアリングを行います

機関投資家は企業分析のプロです。

そこで、その道のプロにこの株をいくらで買いたいか聞いてみるわけです。

機関投資家は、新規上場する会社の事業内容、財務内容等を確認した上で、「〇円で×株買いたい」と回答します。

「この会社の株をいくらで何株買いたいですか?」と機関投資家に聞くことを「プレヒアリング」といいます。

プレヒアリングは複数の機関投資家に対し行われ、様々な機関投資家の回答を基に仮条件を決定します

仮条件では、例えば「1,000円~1,400円」など価格に幅を持たせます。

この仮条件を基に、今度は主幹事・幹事が個人投資家にいくらで何株買いたいか聞くのです。

この個人投資家に向けた「いくらで何株買いたいか」のアンケートがブックビルディングです。

ブックビルディングを行うと、仮条件の範囲の中での購入希望額と株数が投資家から集まります。

その結果を基に、主幹事は新規上場する会社の公募価格を決めるのです。

このように、ブックビルディングはIPOにおいて非常に重要なイベントです。

IPO株を買いたいのであれば、必ず参加しないといけません。

なぜなら、ブックビルディングに参加しなければ、IPO株の購入申し込みができないからです。

そこで気になるのが、ブックビルディングの参加条件です。

次にこのことを説明します。

ブックビルディングへの参加は手数料無料!

多くの人にとって気になるのが、ブックビルディングの参加にはお金がかかるのか、ということでしょう。

結論からいうと、ブックビルディングの参加には何のお金もかかりません。

手数料などは全く発生しませんので、無料で参加できます。

ブックビルディングへの参加後、キャンセルはできる?

ブックビルディングは、参加をキャンセルできる会社とできない会社があります

例えば、SBI証券の場合、ブックビルディング期間中のキャンセルは可能です。

一方、楽天証券はブックビルディングに参加した場合、キャンセルは不可となっています。

ブックビルディングの参加のキャンセルはできませんが、購入申し込みをしなければ抽選の対象になりません。

そのため、ブックビルディングに参加した後にキャンセルしたければ、購入申し込みをしなければOKです。

ブックビルディングのキャンセルの可否は証券会社により様々です。

気になる場合は、ブックビルディングに参加する前に証券会社に問い合わせましょう

次に、ブックビルディングの希望価格の決め方について解説します。

希望価格の決め方は?方法と傾向の解説

ブックビルディングでは必ず仮条件の上限価格で申告しましょう。

そうしないと、抽選対象外となり、その先に進めなくなってしまいます。

ブックビルディングではいくらで何株買いたいかを証券会社に申告します。

これに参加しなければIPO株は買えません。

ただし、参加しても買えないケースもあります。それは、申告した価格が公募価格を下回る場合です。

「1,000円~1,400円」というように仮条件では価格に幅を持たせ、これを基にいくらで何株買いたいか申告します。

この時、「1,200円で100株買いたい」と申告したとします。

ブックビルディング期間終了後、決定した公募価格が1,400円だったとすると、この場合、このIPO株は買えません。

なぜなら、自分が買いたいと申告した価格よりも上の価格で公募価格が決定してしまったからです。

申告した価格が公募価格より低いために、この時点で抽選対象外になってしまうのです。

こうならないために、ブックビルディングでは必ず仮条件の上限価格で申告しましょう。

先ほどの例は「1,000円~1,400円」でしたが、上限価格の1,400円で申し込むようにするのです。

こうすることで、ブックビルディング終了後に抽選対象外になる、という事態に陥ることを防止できます。

それでは次に、ブックビルディングがいつ行われるのかについて説明します。

ブックビルディングが行われるのはいつ?

ブックビルディングは上場予定日の10日~14日前に行われることが多いです。

すでに書いたとおり、ブックビルディングは期間投資家へのプレヒアリングが行われ、仮条件が決定してから行われます。

ブックビルディング期間は証券会社のHPに記載されていることがほとんどです。

HPに記載されていなければ、IPOの申し込み画面に記載されています。

ブックビルディングの期間は7日間前後が一般的です。

IPO株を購入したいのであれば、必ずブックビルディング期間中に申告を行いましょう。

豆知識:公募価格のもう一つの決定方法「入札方式」について

実は、公募価格の決定方法は、ブックビルディングの他にもあります。

かつては、「入札方式」と呼ばれる方法が採られていました。

なお、入札方式は「競争入札方式」とも呼ばれています。

入札方式では、機関投資家が一定期間内に購入希望価格を提示し、価格が高い順に株を割り当てます

また、入札方式では、類似会社を参考に算出した株価を入札の下限とし、その1.3倍の株価を上限とします。

そして、公開株数の1/4~1/2の株数を入札に回すのです。

入札の結果、落札価格を加重平均したものが公開価格となります。

入札方式で行われる入札は、新規上場する株の一部が対象です。

そのため、新規上場する会社の発行済み株式総数の全体の需給を反映したものではありません

また、入札方式で決定した公開価格が本来の価格よりも高く設定されることもありました。

その結果、投機的な取引を引き起こしているとの問題点が長らく指摘されていたのです。

この問題を解決するために1997年に導入されたのがブックビルディング方式です。

この方式では新規上場する会社の発行済株式の一部に対する需要ではなく、全体の需要を把握できます。

投機的な取引を排除し、適正価格が設定されるよう導入されたのがブックビルディング方式なのです。

ここまでブックビルディングについての基本的な内容を説明しました。

それでは次に、ブックビルディングにどのように参加し、何を行うのか、ということを説明します。

【IPO抽選を有利にすすめる】ブックビルディング参加のテクニック

IPO株を買うためには抽選に当選しなければなりません。

そして、その抽選に参加するためには、ブックビルディングに参加する必要があります。

そのブックビルディングですが、実際にはどのように進めれば良いのでしょうか。

ここからは、このことについて説明します。

ブックビルディングに有利な証券会社選びのポイントは3個

まずはブックビルディングにあたり、どんな会社を選ぶと良いか、ということについて説明します。

ブックビルディングそのものには、証券会社による有利・不利はありません。

ただ、その後の抽選のことまで考慮した際に、他よりも使いやすい会社というのは確かに存在します

使いやすさのポイントは、

  • 割当株数:多い
  • 前受金:不要
  • ライバル:少ない

の3つです。

この3つのポイントを基に解説します。

割当株数が多く、前受金が不要

IPOの割当数が多いのは、主幹事です。

IPOでは割当株数が多いほど当選確率が上がります

そのため、主幹事からの申し込みを必ず行いましょう。

その中でも前受金が不要な会社を選ぶと、資金効率を上げてIPOに申し込むことができます。

この条件に当てはまる証券会社は下記のとおりです。

主幹事ならではの割当株数が魅力!「野村證券」
比較軸 説明
前受金 不要
ライバル数 多い
後期型 ×
主幹事率 高い

野村證券は主幹事になることが非常に多い証券会社です。

また、大手証券会社の中では珍しく、前受金不要なのが特徴です。

そのため、資金効率を上げてIPOに申し込むことが可能です。

ただ、大手証券会社ゆえに口座数が多いのが欠点です。

IPOの割当株数は毎回非常に多いのですが、ライバルが多いため当選の競争率は激しいでしょう。

ライバルが少なく、前受金が不要

ライバルが少ない=口座数が少ない証券会社です。

IPOの当選確率を上げるには、ライバルの少ない会社から申し込む必要があります。

その中でも前受金が不要な会社を選びましょう。

資金を効率よく回して、複数の証券会社からIPOに申し込むことができます。

この条件に当てはまる証券会社は下記のとおりです。

準大手証券のグループ会社でIPO取扱数も多い!ライバルが少なめの「岡三オンライン証券」
比較軸 説明
前受金 不要
ライバル数 少ない
後期型 ×
主幹事率 低い

岡三証券グループの証券会社である岡三オンライン証券は、前受金が不要でIPOに申し込めます。

IPO取扱数は多いものの、口座数が少ないためライバルは必然的に少なくなります

資金効率を上げてIPOに参加できるのはもちろん、当選確率も挙げられます。

そのため、同社が引受幹事または委託幹事になっているIPOの場合、同社からの申し込みは必ず行いましょう。

>岡三オンライン証券の口座開設はこちら

IPOの狙い目!後期型の穴場証券「岩井コスモ証券」
比較軸 説明
前受金 不要
ライバル数 少ない
後期型
主幹事率 低い

岩井コスモ証券も、IPOで狙い目の証券会社です。

知名度はあまりないものの、IPOは毎年それなりに多く扱っています

ライバルは少なめですので、当選確率アップを狙いたいなら同社からのIPO申し込みを必ず行いましょう。

また、同社は前受金不要、かつ、後期型の会社です。

そのため、他の証券会社で落選した時に最後のチャンスとして申し込めます。

購入代金が必要になるのは当選した後ですので、それまで後期型の他の証券会社に資金を使えるのも利点です。

さて、次に、ブックビルディングの流れと押さえておきたいポイントについて説明します。

>岩井コスモ証券の口座開設はこちら

その1:まずはブックビルディングの期間を確認しよう

IPO株を購入するための第一関門がブックビルディングです。

すでに書いたとおり、ブックビルディングは期間が1週間程度になっていることが多いです。

そのため、この期間中にいくらで何株買いたいか申告しましょう。

これを行わなければ、IPOの抽選に進むことができません。

そのため、ブックビルディング期間がいつになるのか、忘れず確認しましょう。

その2:代金の支払いタイミングがいつになるのかをチェック

IPOでポイントとなるのが、株の購入代金の支払いタイミングです。

当選したら必要になる会社もありますが、それより前に必要な会社もあります。

中には、ブックビルディングの時に必要になる会社もあるのです。

下記の表にまとめてみました。

証券会社 入金のタイミング
野村 当選後、購入申込前
大和 ブックビルディング参加前
SMBC日興 ブックビルディング参加前
みずほ ブックビルディング参加前
三菱UFJモルガン・スタンレー ブックビルディング参加前
カブドットコム ブックビルディング参加前
SBI 発行価格決定日の前
楽天 ブックビルディング参加前
マネックス ブックビルディング参加前
GMOクリック 当選後、購入申込最終日まで
松井 当選後、購入申込最終日まで
岡三オンライン 当選後、購入申込前
岩井コスモ 当選後、購入申込前

証券会社によって購入代金が必要となるタイミングは異なります

購入代金が必要となるタイミングを誤り、そのせいでIPOに参加できなくなってはあまりにもったいないです。

ブックビルディングに参加する時にはすでに必要となる会社もありますので、気をつけましょう。

このように、証券会社によって購入代金が必要になるタイミングは異なります。

それを踏まえた上で、効率よくIPOに申し込みたいと考える人は多いでしょう。

そこで次に、資金効率をアップした上でIPOに申し込む方法について考えてみたいと思います。

前受金不要の証券会社から申し込んで、資金効率をアップさせよう!

資金効率よくIPOに申し込むなら、前受金不要の証券会社を選びましょう

前受金とは、購入代金の前払いのことをいいます。

IPOの申し込みにあたり、全ての証券会社で事前に購入代金が必要となると、かなりの金額になってしまいます。

資金が豊富な人にとっては大した問題ではないのかもしれません。

ですが、中には限られた資金の中でIPOに申し込みたい人もいるでしょう。

資金が限られた人にとって、手元の資金を最大限活用してIPOに申し込むことは大切です。

それではさっそく、前受金不要の証券会社にはどのようなところがあるのか確認しましょう。

証券会社 前受金 ライバル数 後期型 主幹事率
野村証券 不要 × ×
松井証券 不要 × ×
岡三オンライン 不要 × ×
岩井コスモ 不要 ×
主幹事になる大手証券会社で前受金不要なのが「野村證券」

言わずと知れた四大証券の筆頭ともいえる老舗証券会社です。

知名度抜群の同社は、毎年多数の主幹事を務めています。

主幹事になるような大手証券は前受金が必要なところが多い中、同社は前受金不要というのが大きな特徴。

毎年非常に多くのIPOを手掛けているため、申し込みの機会は多くなります

ただ、大手証券会社ということもあって口座数が多いのが同社の欠点です。

同社が主幹事のIPOは抽選に回る株数も多いので、必ず申し込みましょう。

前受金不要という同社の特徴を活かし、他の幹事に購入代金を優先的に回してそちらでも申し込みましょう。

>野村證券の口座開設はこちら

幹事証券になることもあり、前受金不要なのが「松井証券」

松井証券はIPOでは幹事になることの多い会社です。

IPOの取扱数は普通~やや少なめといったところですが、何といっても前受金不要なのが良いところ。

もし幹事会社に同社の名前が入っていたら、必ず申し込みましょう。

そして、前受金が必要な他の証券会社に購入代金を回した上で、そちらからも申込を行うようにするのです。

こうすることで、資金効率を上げてIPOの当選確率アップが狙えます。

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ライバルが少なくIPO取扱件数が多い「岡三オンライン証券」

岡三証券グループの証券会社である岡三オンライン証券も、前受金不要の会社です。

同じグループ会社の岡三証券が主幹事や幹事を務めるため、岡三オンライン証券はIPO取扱数が多めです。

近年同社はIPOに力を入れていることもあって、IPO取扱数は右肩上がりになってきています。

そのことがあまり知られておらず、口座数も大手証券や大手ネット証券に比べてかなり少ないです。

口座数が少ないとうことはライバル数が少ないということですので、非常に魅力的ではないでしょうか。

資金効率アップのみならず、当選確率アップを狙うなら、同社からもIPOを申し込むようにしましょう。

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魅力的な後期型!前受金不要&IPO取り扱い数が多い「岩井コスモ証券」

岩井コスモ証券は関西地盤の証券会社ということもあって、あまり知名度は高くありません。

ですが、同社のIPOの取扱数は意外にも多く、その割に口座数は少なめです。

そのため、同社が取り扱うIPOには必ず申し込みたいところです。

また、岩井コスモ証券は前受金が不要です。さらに、抽選スケジュールは後期型。

つまり、他の証券会社の抽選結果が判明してから購入の申し込みができるのです。

そのため、他の証券会社で落選した後、最後の最後に購入申込をした上で抽選に臨むことができます。(もちろん、事前にブックビルディングに参加することが必須です)

ライバルが少なめで前受金不要、後期型と、資金が少ない投資家にとって非常に使い勝手の良い会社です。

IPOの切り札として残しておきましょう。

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その3:抽選対象外にならないためにも「成行」または「ストライクプライス」で申し込む!

ブックビルディングでは仮条件の範囲内で価格を指定した上で「〇株買いたい」と申告します。

すでに書いたとおり、この時、仮条件の上限価格で申し込まないといけません

そうしないと、自分の申告した価格以上の公募価格になった時、抽選対象外になってしまうからです。

抽選対象外になると、その先に進めません。

「仮条件では低い価格にしたけれど、やっぱり公募価格で買います」というようなことはできないのです。

抽選対象外となり、IPOの抽選に参加できなくなるのは非常にもったいないことです。

そうならないために、ブックビルディングの際には、成行注文またはストライクプライスで申し込みましょう。

なお、ストライクプライスは、成行注文と意味合いとしては同じです。

ブックビルディングでどんな価格でも買う意思があることを示す方法を、ストライクプライスと言います

このようにしてブックビルディングが行われた後、公募価格が決定します。

その際、必ず確認したいことがあります。

次に、このことについて説明します。

豆知識:決定した公募価格から予測できることがある

公募価格が決定したら、仮条件の上限で決まったかどうかを確認しましょう。

つまり、「1,000円~1,400円」の仮条件であれば、公募価格が1,400円になったかどうかをチェックするのです。

1,400円になっているのなら問題ありません。

ですが、もしも1,400円未満になっているようであれば要注意です。

なぜなら、上場した時に、初値が公募価格割れする可能性が高いからです。

公募価格が仮条件の上限未満ということは、人気がなかったということを意味します。

上で書いたように、確実にIPO株を買いたければ公募価格の上限で申告する人が多いはずです。

なぜなら、それ未満にしてしまうと、抽選対象外になる可能性が高いからです。

公募価格が仮条件の上限未満ということは、上限で申告する人が少なかったからです。

つまり、「何としてでも欲しい」という人が少ないために、仮条件の上限に達しなかったのです。

このことから、このような銘柄は上場時に公募価格割れを起こす可能性が高くなります

とはいえ、公募価格割れを起こすのは、それだけが原因ではありません。

他にも様々な要因が重なって、公募価格割れを起こしてしまうのです。

初値が上場価格を上回るにはいくつかの条件をクリアしなければいけません

それをクリアできなければ、公募価格割れとなる可能性が高まります。

初値が公募価格を上回る銘柄の見分け方については、こちらの記事の中で紹介しています(ipo 初値売りの記事のURLを貼り付ける)。

IPO銘柄を選ぶ際の参考になるのでぜひ読んでみて下さい。

それでは次に、ブックビルディングに実際に参加する際の手順について解説します。

SBI証券のブックビルディングの参加手順

ブックビルディングに実際に参加する際、どのような順番で行えば良いかわからず不安な人もいるでしょう。

そこで今回は、SBI証券でブックビルディングに参加する場合の方法を例に説明します。

手順1:SBI証券のHPからIPOの専用ページへ

SBI証券HPのメニューバーの中に「国内株式」という項目があるので、そちらをクリックする。

下に帯状に別メニューが表示されるので、その中から「IPO・PO」をクリックする。

手順2:IPO一覧ページで内容を確認

新規上場株式・公募増資・売出ブックビルディング情報画面が表示されたら、直近のIPOが一覧で表示されるので確認し、「新規上場株式ブックビルディング・購入意思表示」ボタンをクリックする。


手順3:ブックビルディングの申込

新規上場株式ブックビルディング/購入意思表示画面に遷移し、直近のIPOが表示される。

表示されたIPOの中で「ブックビル申込」の横に申込ボタンが表示されているものがブックビルディングの申込を受け付けているものになるので、申込む場合は申込ボタンをクリックする。

申し込む前に目論見書を必ずチェックしましょう!


手順4:ブックビルディング申込画面で申込株数、価格の入力

新規上場株式ブックビルディング申込画面が表示されたら、申込株数、価格、IPOチャレンジポイントの使用の有無を入力。

入力内容を確認後、取引パスワードを入力のうえ、「申込確認画面へ」ボタンをクリック。

手順5:「申込」ボタンをクリック

新規上場株式ブックビルディング申込確認画面が表示されるので、内容を確認し、問題なければ「申込」ボタンをクリック。

補足:注意事項

SBI証券では、ブックビルディングに参加するには、目論見書の承諾を行っていないと参加できません

必ず目論見書の承諾を行ってから参加しましょう。

なお、目論見書の承諾は、新規上場株式ブックビルディング購入意思表示画面より行うことができます。

ここまでSBI証券での例を基にブックビルディングの参加の仕方を説明しました。

>SBI証券の口座開設はこちら

そこで気になるのは、ブックビルディングに参加した後、どのような流れになるのかということです。

次にこのことを説明します。

ブックビルディングに参加したあとの流れ

ブックビルディングに参加した後、公募価格が決定します。

公募価格はブックビルディングの申込終了後、概ね翌日には決定します。

なお、土日祝日を挟む場合は、翌営業日に決定します。

ちなみに、先ほど例に挙げたSBI証券では、下記のように公募価格決定日がIPOごとに記載されています。

いつ公募価格が決定するのか、きちんと把握しておきましょう。

公募価格が決定したら、そのまま抽選が行われます。

ここで当選または補欠当選した場合、専用ページに当選の表示がされたり、メールで通知が来たりします。

当選がどのような形で通知されるかは証券会社により異なりますので、事前に確認しておきましょう。

さて、熾烈な競争を勝ち抜きIPOに当選したら、その後はどのようにすれば良いでしょうか?

次にこのことを紹介します。

IPOにあたった場合の流れ

IPOに当選したら、下記の流れで購入から売却まで行います。

  1. 当選してから購入資金を入金する会社は、入金を行う。
  2. 購入期間中に購入手続きを行う。
  3. 上場日の初値が付く前に成行で売り注文を出す。

当選してから購入資金を入金する会社は、入金を行う。

証券会社の中には、当選してからIPOの購入資金が必要な会社もあります。

すでに紹介したとおり、

  • 野村證券
  • GMOクリック証券
  • 松井証券
  • 岡三オンライン証券
  • 岩井コスモ証券

が当選後入金の会社です。

いずれも当選後入金なのですが、そのタイミングには若干違いがあります。

下記の表にまとめていますので、確認しましょう。

当選してからIPOの購入資金を入金する証券会社 入金のタイミング
野村 当選後、購入申込前
GMOクリック 当選後、購入申込最終日まで
松井 当選後、購入申込最終日まで
岡三オンライン 当選後、購入申込前
岩井コスモ 当選後、購入申込前

当選後入金とはいっても、購入申込前までに入金する会社と、購入申込最終日までに入金する会社とあります。

購入申込前までに入金する場合は、とにかく先に入金してしまいましょう。それから購入申込をします。

購入申込最終日までの場合は少し余裕がありますが、それでも早めに入金を済ませてしまいましょう。

購入期間中に購入手続きを行う。

購入代金の入金が必要な会社は当選後、何はともあれまずは入金を行う、というのは先に書いたとおりです。

一方、当選前に入金が必要な会社の場合は、当選後はここからスタートとなります。

IPOに当選したからといって、「当選=IPO株を買った」とはなりません

あくまでも、「IPO株を購入する権利を得た」に過ぎないのです。

そのため、購入期間中にIPO株の購入申込を行う必要があります

証券会社ごとの購入申込の期間は下記のとおりです。

証券会社 購入期間
野村 購入開始日の6時~購入終了日の前営業日の15時
大和 購入開始日の0時~購入終了日の前営業日の9時
SMBC日興 購入開始日の5時~購入終了日の前営業日の17時
みずほ 購入開始日の6時~購入終了日の前営業日の15時半
三菱UFJモルガン・スタンレー 購入開始日の8時~購入終了日の3時
SBI 購入開始日の0時~購入終了日の前営業日の12時
マネックス 購入開始日の0時~購入終了日の11時
松井 購入開始日の翌営業日の0時~購入終了日の15時
岡三オンライン 購入開始日の20時~購入終了日の前営業日の15時

※楽天証券、カブドットコム証券、岩井コスモ証券、GMOクリック証券は後期型のため、当選後の購入申込は行わない。

上記の表には楽天証券、カブドットコム証券、岩井コスモ証券、GMOクリック証券が入っていません。

これらの会社は後期型の会社のため、抽選の前に購入申込を行います。そのため、抽選後の購入申込はありません。

このような理由から、上記の表では記載を省いています。

抽選後、購入期間を確認し、忘れず購入申込を行いましょう。

上場日の初値が付く前に成行で売り注文を出す。

購入申込をしたら、無事IPO株を買ったことになります。

次はいよいよ最後のイベント、「初値売り」です。

初値売りとは、上場日に初値でIPO株を売却することを言います。

公募価格で買ったIPO株が初値で値上がりする一瞬のタイミングに売却する、IPOを代表する投資法です。

初値売りは、上場日の初値が付くタイミングに注文を出すのではなく、あらかじめ注文を入れておきます

この時に入れる注文は、成行注文です。

そうしないと、「売却したいのにできない」という事態に陥る可能性があるからです。

どんな価格になっても売却できるよう、初値売りは成行注文での発注を忘れないようにしましょう。

また、初値売りを出せるタイミングは、証券会社によって異なります。

そのため、いつから売り注文を出せるのか、必ず確認しておきましょう。

なお、初値売りが出せるタイミングについては「【成行注文が基本】IPO投資の初値売りで失敗しないための具体的な手順」で証券会社ごとに表にまとめています。

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【成行注文が基本】IPO投資の初値売りで失敗しないための具体的な手順

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IPO株を購入した証券会社がいつから初値売りの注文が出せるのか、事前にチェックしましょう。

IPOに当選した場合の流れについて、ここまで説明しました。

あくまで「当選したら買う」という前提で説明しましたが、購入をやめる場合はどうすれば良いのでしょうか。

次に、このことについて説明します。

IPO当選後のキャンセルはペナルティが課せられることもある

IPO当選後、購入をキャンセルできる会社は多いです。

ただ、無条件でキャンセルOKという会社もありますが、ペナルティを課す会社もあります

そこで次に、証券会社ごとにIPO当選後のキャンセルに関して見てみたいと思います。

ペナルティが課せられる証券会社とは?

IPO当選後のキャンセルはOKか否か、また、ペナルティがあるのかないのか、証券会社ごとに表にまとめました。

証券会社 キャンセル可能か? ペナルティの有無 ペナルティの内容
野村 可能 無し  -
大和 可能 無し  -
SMBC日興 可能 あり ・ネットからのIPO申込が1か月間できない。
・需要申告済のIPOは無効になる。
みずほ 可能 無し
三菱UFJモルガン・スタンレー 可能 あり
※繰り上げ当選、追加当選、一部購入の場合のキャンセルはペナルティ無し。
・ネットからのIPO申込が1か月間できない。
・抽選前のIPOはすべて無効
カブドットコム 不可
SBI 可能 無し
楽天 不可
マネックス 可能 無し
GMOクリック 不可
松井 可能 無し
岡三オンライン 可能 無し
岩井コスモ 不可

SMBC日興証券と三菱UFJモルガン・スタンレーはIPOの当選後キャンセルにはペナルティが課されます。

やむを得ない事情でキャンセルしなければならないケースは仕方ありません。

ですが、この2社は主幹事になるケースも多く、ペナルティを課せられると不便でしょう。

なぜなら、できるだけ多くの証券会社からIPOに申し込むのがIPO投資のセオリーだからです。

申込先候補がペナルティで使えないとなると、当選のチャンスも少なくなってしまいます

このようなことにならないためにも、各証券会社のペナルティの有無はきちんと把握しておきましょう。

買うかどうか不確実なまま、とりあえず抽選に参加するのであれば、ペナルティのない会社を選びましょう。

そもそもキャンセル自体できない会社もある

先程の表の中には、キャンセルが不可になっている会社もあります。

これらの会社はキャンセルを禁止しているわけではありません。

それにも関わらずキャンセルできないのには理由があります。

それは、これらの会社がいずれも後期型の証券会社で、抽選は購入申込後になるということです。

後期型の証券会社の場合、当選=購入となり、当選したら即座にIPO株を購入することになります。

そのため、購入のキャンセルは仕組み上できないのです。

後期型の証券会社は資金効率よくIPOに申し込むのに最適です。

ただ、抽選のタイミングが購入申込後ということもあって、購入キャンセルはできません。

後期型の証券会社からIPOを申し込む際はこのことを踏まえた上で行いましょう。

IPOに当選しなければ、セカンダリー投資でIPO株投資に再チャレンジ!

IPOに当選しなかったからと言って、がっかりする必要はありません。

なぜなら、IPOにはセカンダリー投資もあるからです。

セカンダリー投資は、IPO銘柄が上場した後に売買する投資手法のことです。

上場してから取引するため、抽選がありません。

銘柄選びのコツを掴めば、値上がり益の獲得も狙えます。

筆者は、抽選なしのセカンダリー投資をおすすめします。

なぜなら、投資の機会が広がるからです。

IPOの王道といえば、公募価格で買って初値で売るプライマリー投資です。

ですが、抽選に当選しなければ何の意味もありません。

そもそもスタートラインに立つことすらできないのです。

対するセカンダリー投資は、上場後にIPO株に投資するわけですから、誰でも投資できます

株式投資による利益獲得を狙うには、一にも二にも、投資を行わなければ何も始まりません。

投資を行うことが制限されてしまうプライマリー投資は、この点が最大の欠点であると言えます。

「でも、プライマリー投資の方が、大きな値上がり益が狙える」という意見もあるでしょう。

ですが、あるかどうかわからない投資の機会にかけるより、利益獲得のチャンスが確実に多い方が良いのです。

仮にそこで得られる利益の一つ一つは小さくても、回数を重ねることで得られる利益は大きくなります。

それに、セカンダリー投資も、プライマリー投資に負けず劣らず値上がり益が狙えます

ただし、そのためには少しばかりコツが必要です。

セカンダリー投資の具体的な方法については「抽選なしでIPO投資できるセカンダリー投資とは?特徴や具体的な手順の全て」で詳しく解説しています。

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抽選なしでIPO投資できるセカンダリー投資とは?特徴や具体的な手順の全て

株式投資の中でも、IPO投資は投資初心者からベテランまで、多くの投資家に人気があります。 しかし、IPO投資は誰でもできるわけではなく、抽選に参加し、当選しなくてはいけません。 そのため、IPOで投資 ...

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また、セカンダリー投資の銘柄選びについては「【銘柄選びが重要】セカンダリー投資で勝ちやすい銘柄の特徴について解説」でコツを説明しています。

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【銘柄選びが重要】セカンダリー投資で勝ちやすい銘柄の特徴について解説

抽選のないIPOのセカンダリー投資は、通常の株式投資と同様、誰でも取引できます。 そこで問題になるのが 「どんな銘柄に投資すれば良いの?」 ということ。 当然のことながら、IPOのセカンダリー投資はど ...

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上記2つの原稿を読むことで、セカンダリー投資の基本やコツをしっかり押さえることができます。

IPOに当選しなかった場合はセカンダリー投資にチャレンジし、利益獲得の機会をしっかり狙っていきましょう。

まとめ

今回はブックビルディングについて説明しました。

ブックビルディングはIPOで必ず行われます

言葉の意味はもちろんのこと、どういう背景で行われているのかも、豆知識として知っておきたいところです。

また、ブックビルディングは抽選の参加の可否にも関わる重要イベントです。

記事内で書いたとおり、参加の際は抽選対象外にならないよう気を付けて申告しなければなりません。

ブックビルディングはもちろん、その後の抽選にスムーズに進めるよう、説明したポイントを押さえましょう。

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